障害年金の子の加算について 児童扶養手当や児童手当との併給

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児童扶養手当とは、主にひとり親家庭に対して支給される(※)手当ですが、父母の片方が重度の障害(障害年金1級程度)にある場合にも支給されます。

障害基礎年金の受給者がひとりで子供を育てている場合や、両親の片方が2級以上の障害年金を受給している場合は、障害基礎年金による子の加算と、児童扶養手当が両方支給されることになります。

その場合は、子の加算と児童扶養手当は調整されます。

※未婚・離婚・死別など、ひとり親となった理由は問われません

子が18歳の3月31日になるまで支給されます。(子が障害年金2級以上に該当する場合は、20歳まで続きます)

 

1.障害年金と児童扶養手当の調整

かつては、ひとり親の障害基礎年金の受給者は、児童扶養手当をもらえませんでした。

「障害基礎年金の額が児童扶養手当を上回る場合、児童扶養手当が全額不支給になる」という調整があったからです。

ですが、この調整方法が見直されました。令和3年3月分からは、障害基礎年金の子の加算額の一部を児童扶養手当から差し引き、調整された部分について受給できるようになりました

 

2.具体的な調整(※令和4年度4月以降の額です)

児童扶養手当から差し引く額については、以下のように決まっています。

一番安い加算額を全額差し引く

②二人目からは5,000円、三人目からは3,000円差し引く

 

 

つまり、以下のように調整されます。

 

障害年金の子の加算

児童扶養手当(満額)

児童扶養手当の支給額

子が一人

月18,650円

月43,070円

18,650円が調整
24,420円が児童扶養手当として支給される

子が二人

月18,650円
月18,650円

月53,240円

18,650円+5000円が調整
29,590円が児童扶養手当として支給される

子が三人

月18,650円
月18,650円
月6,216円

月59,340円

6,216円+5,000円+3,000円が調整
45,124円が児童扶養手当として支給される

※これは満額の場合のシミュレーションになります。児童扶養手当の支給額は所得等に応じて調整されます。

 

3.児童手当と児童扶養手当

児童扶養手当と名称が似ているものに「児童手当」があります。

こちらは「中学校修了前の児童を養育している者」が対象になります。(通常は父母の所得の多い方が対象になります)

3歳までは15,000円小学校までは10,000円(第三子以降は15,000円)、中学生は10,000円が支給されます。                     ※一定の所得制限があります。

まれに児童手当と児童扶養手当を同じものだと誤解して、「児童手当はもらっている」と言って児童扶養手当を請求していないという人がいます。

しかしこれらは別物です。児童手当と、障害年金や児童扶養手当との調整規定もありません。

ですので、貰える場合は必ず両方請求することをお勧めします。

 

4.まとめ

児童扶養手当についてこの記事では解説しました。

本文でも書きましたが、児童扶養手当はひとり親の他、両親の片方が障害年金1級相当の障害にあれば受給可能です。

また、ひとり親となった理由は問われません。未婚、離婚、死別の他、両親の片方の生死が明らかでない場合や、1年以上拘禁されている場合でも対象になります。

他にも、両親の片方から1年以上遺棄されていたり、保護命令を受けた場合も対象です。

また、両親からまったく養育されない児童についても、その児童を同居し、監護している人に支給されます。

「自分も対象になるかもしれない」と思った場合、ぜひ役所に問い合わせてみてください。

 

                            

 

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